ばーにぃ > ばーにぃはどうしてむくわれないんだろぉ?

ばーにぃ : どぉしてだろぉ……
ジェイ : どぉしてだろぉな
エミリア : どぉしてでしょぉね
アマンダ : どぉしてかしらね

(彼自身の呟きに続いた三名の言葉に、ばーにぃは疲れた表情を浮かべた)

ばーにぃ : ……いや、つか、お前らのせいだと思うがな
アマンダ : は? そいつはとんだ誤認逮捕だわね
ジェイ : 濡れ衣もいいところだぜ
エミリア : 被害妄想野郎は死ね

(やはり三名の言葉に疲れの色を濃くするばーにぃ)
(遠くを見詰めて溜め息をついていると――)

ジェイ : と、冗談はこのくらいにして
アマンダ : ウサネコちゃんが不幸よりの人生を歩む原因になってるのは、あたしらだけってわけでもないわよね
ばーにぃ : ……そうか? あとは――ティアとか?
ジェイ : ま、あの姫さんもありだが、他にメル辺りも最近じゃ弄り側の住人だと思うぞ
エミリア : アレは無邪気なようで、案外サドっ気があるわよね
ばーにぃ : サドっ気ってな…… もうちょい気を使った発言を心がけねぇか? 良い子も見てるかもしれねぇわけだし
アマンダ : 最近の良い子はSMくらいで動じないわよ
ばーにぃ : いや、それはどうだろう…… つか、モロに言うなよ……
ジェイ : まーまー。そんな細かいことをいちいち気にすんなって。それよりも――

(そこでビシっとばーにぃを指差すジェイ)

ばーにぃ : ……何だよ?
ジェイ : この指が示す先にこそ、ばーにぃがむくわれない最大の原因があるのさ!
エミリア : なるほど! 全くその通りだわ!
アマンダ : さすがアリアハンの勇者!

(盛り上がる三名と対照的に、ばーにぃは自分の後ろに誰もいないことを確認してから沈黙する)
(そして、しばらく考え込んだのち――)

ばーにぃ : って! 俺かよ!
ジェイ : そりゃあなぁ
エミリア : 余計なことばかり言って私に攻撃されること数百回
アマンダ : あたしらが何もしなくたってトラブルに巻き込まれたりもしてるし
ばーにぃ : ぐっ…… え、エミリアの言うことはもっともだが、アマンダの意見には具体例の提示を求めたい!

(最後の悪あがきをするばーにぃ)
(アマンダはそれ程考え込むこともなく例を提示する)

アマンダ : あのティアって子とあんたが知り合ったのは、あたしらが何かした結果じゃないっしょ? 自力で困りごと引き寄せてんじゃん
ばーにぃ : …………………………

(長く黙するばーにぃ)
(しかし、しばらくすると頭を抱えて仰け反り――)

ばーにぃ : うおぉおぉわあぁあ!! マジだあぁあ!! あれか! 俺は不幸の星の下に生まれちまったのかあぁあ!?

(盛大に叫び始めた)

ジェイ : ま、ご愁傷様ってことで
エミリア : 苦労が苦労を呼び、更に苦労を呼ぶ、と
アマンダ : それがウサネコちゃんの生きる道ってか

(意地の悪い笑みの三名と、叫ぶばーにぃ。いつも通りの光景を映し出しつつ、フェードアウト)