ドルーガ > 本気で戦ったらどんくらい強いんッスか?

ドルーガ : どうだろうな。母様の記憶を持っているから戦闘のノウハウは持ってるし、魔法も割と使える方だが、知っているというだけでは実際に使うのとは少し具合が違うからな
キース : とはいっても、私よりは確実に強いでしょうね。私は戦闘が不得手ですし
アリシア : 私よりもやはり強いでしょう
メル : 実際に戦ってないからなんとも言えないけど、わたしは勝てる自信あるよ〜
モル : 無理ですね(きっぱり)
メル : な、何でさ〜!
モル : ドルーガ様が貴女に初めて会われた際に仰っていました。直感だけれど貴女では相手にならない、と。ドルーガ様の直感は、少なくとも私が知る限りでは外れません
メル : モルちんが知らないだけで、外れるかもしれないじゃん!
モル : あり得ませんね。それと、モルちんは止めて下さい
メル : えー! 可愛いのに、モルちん
アリシア : えーと…… 話を元に戻して――ジェイさんはドル君よりも強いと思っていいんでしょうか?
ジェイ : いや、あの時(29.『神が降り立つ塔』)は不意打ちっぽいところがあったからな。ガチでやれば負けると思うぞ
エミリア : そんなことないわ! ジェイの方が百万倍は強いわ!
ジェイ : ははは、サンキューな。けど、さすがに竜族の真祖に勝てる気はしないって
エミリア : むー
アリシア : エミリアさんとならどうなんでしょうね?
ドルーガ : エミリア姉には今のところ勝てる気がしないな。強力な魔法を処理するには経験が浅いし、何よりエミリア姉には躊躇が一切ないから隙も少ない
アリシア : ではアマンダ様も
ドルーガ : アマンダ姉は別格だろ。アマンダ姉には母様だって勝てなかったと思うぞ
アリシア : ……なるほど。では、他に自分より強そうだと思う方はいますか?
ドルーガ : そうだな。他は――いないかな。魔法だけに注目するならモルには敵わないが……
モル : 勿体無いお言葉ですわ。しかし、しばらく経てば魔法だってドルーガ様の方が上手くなりますわよ
ドルーガ : うーん…… 正直魔法とかあんま好きじゃないんだよな。何かしちめんどくさいっつーかさ
モル : あら。それは残念ですわね。魔法を自由に操られるドルーガ様はさぞ格好いいでしょうに

(瞳を伏せて溜め息を吐くモル。心底残念そうな表情だ)

ドルーガ : なに! 魔法を使えると格好いいのか!?
モル : ええ、それはもう
ドルーガ : よし! ならこれから特訓だ!
モル : ええ、そうですね。そう致しましょう

(元気に去っていくドルーガと、微かに笑みを浮かべて去っていくモル)

キース : ……扱いが上手いというか何というか
アリシア : これできちんと魔法も覚えてくれそうですね、ドル君
キース : そうだね
アリシア : さて、では結論といきましょうか。えーと……ドル君よりも強いのは、ドル君的にはアマンダ様とエミリアさんくらいみたいですね。客観的に見てもそれ程間違いは無いと思います。あと補足するなら、ゾーマさんやシドーさんなどもさすがにドル君より強いでしょう。それから――
エミリア : ジェイだって絶対あんなのより強いわ!
メル : わたしだって戦ってみれば絶対勝つんだから〜!
アリシア : 以上のような主観的な意見もありました。では、この辺で失礼致します。コメント有り難う御座いました

(笑顔を浮かべてから深々と礼をするアリシアと、その後ろで騒ぐエミリアとメル)
(しゅるしゅると幕が下りてきて――了)