ケイティ > 双子どっちも好きです!

ケイティ : ……う〜ん
アラン : どうした? ケイティ
ケイティ : あ、アランさん。えっとですねぇ

(アランに声をかけられると、考え込んでいたケイティは口を開く)

ケイティ : 私はこのコメントに喜ぶべきなんでしょうか? 怒るべきなんでしょうか?
アラン : は?
ケイティ : 馬鹿兄貴といっしょくたにされたところはムカつきどころなんですけど、私のことも好きと言われているわけだし、好意的なコメントなのは間違いないんですよね。けどやっぱり、どっちも好きっていうのが何とも……
アラン : ああ、なるほどな

(つらつらと言ってから、また悩みだしたケイティ)
(そして、納得顔で軽く溜め息をつくアラン)
(と、そこで――)

ジェイ : どうも有り難う御座います。ですが、馬鹿女はさっさと見限るのが宜しいかと思います

(満面の笑みを浮かべてきっぱりと言ったジェイ)

ケイティ : ば、馬鹿兄貴! 人のコメント返しに勝手に入ってこないでよ!

(殴りかかりながら叫ぶケイティ)
(ジェイはそれを軽く避けながら言葉を返す)

ジェイ : けっ! 知るか、ばーか! ほら、このように乱暴な寝癖女を支持することなどありませんよ、皆さーん!
ケイティ : くっ! この野郎……

(ケイティは苦々しげにそう言ってから、その直ぐ後に満面の笑みをカメラに向ける)

ケイティ : 皆さん、こんな風に人をこけ落とすことしか頭に無いような腹黒野郎の言うことなんて聞いちゃ駄目ですよー。馬鹿兄貴に汚れ多き1票を投じるよりも、是非この私に清き1票をお願いしまーす
ジェイ : む。……いえいえ、こんな阿呆の言うことなどに耳を傾けずに、この俺に慈愛に満ちた素晴らしき1票を是非是非
ケイティ : いえいえ、ここは――
ジェイ : いえいえ、やはり――

(それぞれ笑顔を貼り付けつつカメラに寄る双子)
(その様子を少し離れて見ていたアランは――)

アラン : ふぅ。キリがないし、俺は帰るか

(ゆっくりと息を吐いてから回れ右)
(テクテクと歩を進め去って行くアランを追いつつ、段々と画面が暗くなっていき)
(終了)