メル > キンちゃん戻ってくるといいなぁ……

メル : うん、そだね〜。……でも、それはもうどうしょうもないことだから

(弱々しく笑いながらメルが呟く)
(近くにいたケイティは焦った様子で――)

ケイティ : そ、そんなことないって! ほら、管理人が気まぐれを起こして、最後になって急にとか――
ジェイ : ストップ。そこらで止めろ、馬鹿女

ぽか!
(そこで、ケイティを軽く叩きながらジェイが登場)

ケイティ : ーーっ! 痛っいわね、クソ兄貴!
ジェイ : お前がくだらないこと言うからだ。キンちゃんとやらのこたぁ人づてにしか聞いてないから詳しいことは知らねぇが、そいつがどんな奴であれ、死んだ奴が生き返るわけねぇだろ、ボケ
ケイティ : そ、それはそうだけど! 何もメルの前でそんなはっきり言うことないでしょ! それにもしかしたら何かの間違えで――
ジェイ : 間違えもクソもあるか。死んだらそれまで。何があったってそれは曲げようのない理だ。間違えで生き返られちゃ困るんだよ。それは、こいつだってよく分かってる。

(そう言ってメルを指差すジェイ)

メル : う〜ん、ま〜、そ〜ゆ〜ことかな
ケイティ : で、でも、誰だって好きな人に戻ってきて欲しいって、そういうことを望むのは自然なことでしょ? この馬鹿阿呆クズみたいに理屈で割り切ってるなんて変だよ
ジェイ : おい

(ジェイが文句の言葉をかけるが、ケイティは軽く無視)

メル : それはそ〜だと思うよ。死んだ人に生き返って欲しいと思うのは自然
ケイティ : だよね!
メル : でもさ〜、ケイティ?
ケイティ : え?
メル : やっぱりね。実際に生き返っちゃったら、それは駄目だと思うんだ〜
ケイティ : ど、どうして――

ぽか!
(そこで、再びケイティを軽く叩くジェイ)

ジェイ : お前は賢そうで馬鹿だよな、馬鹿女
ケイティ : 馬鹿兄貴め〜。一度ならず二度までも〜
ジェイ : それはお前が馬鹿だからだ。ったく
メル : 死んじゃったらも〜会えないから、も〜話せないから、死んじゃうのは悲しい。だから、生きている大切な人たちとの時間が大事だと思える。でも、そ〜じゃなかったら? 人が簡単に生き返られるんだったら?
ジェイ : 誰かを大事だと思う感覚が薄れてくる、なんて言ったらそれは極論だろうが、それでも色々とおかしなことになってくるだろうよ
ケイティ : それは、そうかも……
メル : だから、どんなに大切な人でも生き返らせるなんて考えちゃ駄目。いつか技術的にできる時代が来たって、実行しちゃ駄目。受け止めなくちゃいけない痛みは、悲しみは、あるんだよ
ケイティ : ……そう、なのかもね

(しんみりした空気の中、メルが急に満面の笑みを浮かべ――)

メル : でもま〜、番外編で再登場な〜んて感じの、『戻ってくる』はアリだよね〜
ケイティ : ええっ! 今までのしんみりが台無し!?
ジェイ : つか、ぶっちゃけそのキンちゃんって人じゃねぇし、生き返したっていんじゃねって気もするしな
ケイティ : 発言が無責任過ぎるっつーの! 馬鹿兄貴!
メル : それもありかもね〜。ゾウさんが元に戻すとかできそ〜だし〜
ジェイ : ああ、確かに出来そうだよなぁ
メル : ね〜
ケイティ : ああぁあぁぁあ!! いい加減すぎ、この二人!! つか、なんか似てる!! いい加減さがクリソツ!!
ジェイ&メル : あはははは!!

(頭を抱えて叫ぶケイティと、大声で笑うジェイ、メル)
(ジェイは少し意地が悪い感じで、メルは無邪気に大笑い)
(色々と中途半端に終了)