第一章『双生の鬼子』 | |
悲劇としか呼べぬ 六月の婚礼にて、 花嫁の怒りが 双生の鬼子を召び寄せる |
宿りた鬼子 火を支配しろ この指はいずこまで 壊れてしまった大切な君 鬼たちの理 優しさに包まれて 陰りがさす日常 雨が奏でる不協和音 流れ往く 隣に咲く双生の花 |
第ニ章『流れを汲む者』 | |
日常に少しずつ 異分子の影が入り込み、 神と鬼を汲む者たちの 交わりの風が吹く |
異端へ請い願う刻 君と共にある笑顔 鬼流と天原 みんなの休日 指より出でる邪力 憎悪満つる鬼の末 禍き概念が生む哀しき子 嵐を控えた静謐 願い願い請い願う 純粋な願いの力 |
第三章『百鬼の行く夜』 | |
笑顔で日常を 過ごす者がいる一方で、 夜を非日常が駆け、 ただ幸福であれと願う |
時経ても変わらぬ想い 邂逅と平穏と予感 龍ヶ崎町鬼走譚 鬼女物見遊山す 怪異散りばみ和が綻ぶ 八つ脚の噂 降り頻る雨のなか 祭りのあとに始まる祭り 集い凶牙と相成りや 唯ひとつ望む奇跡 |
第四章『漆黒の悪魔』 | |
黒き魔は願いを抱き、 街を翔け抜け、 大切なものとの再会を、 強く強く求む |
願うゆえに駆ける 絶望の黒 誰そ彼刻の約束 平常なる拒絶 君を想う 悔いて先へ歩む 繋がる手と手 想い駆けるその姿 想いの果て 輝き光る黒 |
第五章『天女の没落』 | |
天より堕つる その身に宿りし想いは、 時過ぐるも、 消ゆることの無きものなり |
集いし鬼の末 過ぎた時の声 縁ある地の今昔 山霊鬼生譚 幾百の時を越え この年の瀬の最中に 山深き地の邂逅 平穏で泰平で幸運な日常 神々の集うた地には戦渦の火 重ねた罪の未来へ |
第六章『憑き従う糸』 | |
護れぬ脚にも躰にも、 存在価値などない 恐れず、諦めず、 大切な君の隣へ行こう |
溢れ出でたる力 頼るべくは異能 届けてはならぬ声 久万月家 蜘蛛憑き 怪しき集い 塵芥より変じた王 彼らはただ願う 光 古の絆 |
第七章『紅葉の季節』 | |
望まざる結果とて、 望みし道の先にあり なればこそ、 我が歩みの止まることなし |
公開日未定 |
第八章『生と死の輪舞』 | |
闇の滅びを求めた 代償としての罪と罰 耐えて贖えるなら、 ただこの口を噤め |
公開日未定 |
第九章『交わる時の軌跡』 | |
高天原より下りしが、 俗世人こそ鬼のよう ましてや、彼の世の鬼女の、 天女の如きか |
公開日未定 |
第十章『時間の澱』 | |
絶望と共に創りし世にて、 永久を生き、 何も要らぬがただ…… ただ時よ…… |
公開日未定 |
番外編『天原の軌跡』 | |
天神に認められし 者らの末は皆共に 矜持に囚わるることもなく、 今を生く |
連なる想いの欠片 生まれて消える都市の怪 霧の夜の漂流鬼 寄る辺なき生者 龍の抜け穴 |
番外編『彼らの日常』 | |
気負うべきことなど 何もありはせず、 望まずとも、 誰もが当たり前を享受せん |
鬼は外に出るのか? |
番外編『彼らの140字』 | |
人も鬼も妖も、 この世に住まいし何人も、 言の葉を発する権利を持ち、 自由である |
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こっそり人物紹介(ネタバレあり) |